チンパンジーえにっきイメージ

岡山県玉野市にあった類人猿研究センター(GARI)で研究のパートナーとして暮らしていたチンパンジー8人。
彼らのようすを、写真を添えてつづってきた2004年8月から2013年3月までの「えにっき」の記録です。

2004.9 「育ち盛り」

林原類人猿研究センター(通称GARI)では、毎月3回、5人のチンパンジーの形態計測を行っています。
ヒトでいう、身体測定です。

測定は、馴致隔離室と呼ばれる部屋に1人ずつ来てもらい、座高、胸囲、腕の長さ・太さ、足の大きさや指の長さなど、全部で30項目以上、体中のいろんな部分を測ります。

チンパンジーたちは、研究員の不破さんの指示をよく聞きわけます。
「座って」と言えばきちんと座り、「横になって」と言えば自ら横になります。
そうして、不破さんの鮮やかなメジャー裁きにより、あっという間に体中のいろんな部分が測れてしまいます。

「計測」という作業ひとつをとっても、そこにはチンパンジーの個性が表れます。

ジャンバには、どうしても苦手な計測があります。
それは、胴長(首から股までの長さ)を測る時です。
かん状計と言われる計測器の先端がのどもとに当たると「くすぐったい~やめて~」と言わんばかりの表情で、のどを押さえて体をよじらせます。
確かに、気持ちはわからないでもないのですが・・・。

また、ジャンバはなぜかいつも頭が傾いてしまう癖があり、
頭幅(頭の幅)を測るときもついつい傾いてしまいます。
でも、そんなちょっと変な所もジャンバのいい「味」となっています。

そんな「味」のあるジャンバも最近ようやく体重が40㎏を超えました。
誕生日が2日しか違わないロイは、もう60㎏近くあります。
ロイはさすがにアルファ雄の風格をたたえています。

でも、ロイはロイ。ジャンバはジャンバ。
それぞれに魅力的な個性を持ち、今まさに体もこころもすくすくと成長していっています。

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お寿司屋ジャンバ

「へい、らっしゃい!!」

歯医者でのひとコマ

ジャンバ「へんへい~歯が痛いんれす~」
せんせい「あ~こりゃ~相当ひどいねぇ~」

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